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筋力トレーニングや食事管理について科学的根拠に基づく情報を発信をしています。メルマガでは、新しい記事の更新情報やAthleteBodyが提供するサービスに関するご案内をお届けします。

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筋トレ科学:減量中はセット数を減らして良さそう

こんにちは、AthleteBodyです! 毎週金曜日、フィットネス関連の情報をお送りしています。ぜひお付き合いください。 今日のテーマは減量中のトレーニングです。トレーニング量によって減量の成果に違いは出るのかという疑問を考えます。 減量中は筋肉を維持するためにトレーニングが重要になります。このことは直感的に分かりやすいですよね。 筋肥大を目的にする場合、トレーニング量が多いと効果も大きくなる傾向があります。しかし、カロリー収支がマイナスの状態では筋肥大が起こりにくくなります。 そのため、減量中でもトレーニングをたくさんやるべきだとする考え方もあれば、たくさんトレーニングをしても減量中に筋肥大は起こりにくいので、量を抑えてもいいとする考え方もできます。 このテーマは、トレーニング目的や減量内容によって無数の答えがあり得るので、絶対的な正解はありません。自分に合わせて答えを出すことが必要なのですが、その参考にできる科学的知見はまだ限られているのが現状です。 今回紹介するのは、このことを直接調べた研究です。...

こんにちは、AthleteBodyです! 毎週金曜日、フィットネス関連の情報をお送りしています。ぜひお付き合いください。 今日のテーマは重量設定です。どのくらいの重量をどのくらいの回数挙げられるか、自分で正しく当てられますかという話です。 この問いかけに対して「大して難しくない」と感じる人もいれば、「挙げてみないと分からない」と感じる人もいるかと思います。 このことを調べた研究があり、160人の被験者に対して「本人がベンチプレスで10レップ挙げられると思う重量」を答えてもらいました。 そして、実際にその重量で限界ギリギリまでベンチプレスを行ってもらい、何レップ挙げられるか測定されました。 △ 実際はもっと挙げられる 本人が10レップが限界だと思った重量を使って、実際に10レップで限界を迎えたのは160人中の7人だけでした。 9レップ以下にとどまった人はゼロで、他の人はすべて11レップ以上挙げることができました。また、グラフには含めていませんが21レップ以上挙げられた人は22人もいました。...

こんにちは、AthleteBodyです! 毎週金曜日、フィットネス関連の情報をお送りしています。ぜひお付き合いください。 今日のテーマは「プロテインの種類」です。プロテインは牛乳から作られるものが多く、大きく分けてホエイとカゼインという2種類があります。 ホエイは素早く吸収されるのに対して、カゼインはゆっくり吸収される特徴があるので、長時間たんぱく質を摂れないときに良いと言われます。 吸収速度を見ると理にかなったアドバイスに聞こえますが、実際のところはどうなのか? 今回は実際にホエイとカゼインを比較した研究を紹介します。 まずは「血中アミノ酸濃度」の反応です。この研究ではプロテインを摂ったあと7.5時間、なにも摂らない状態で以下のように推移しました。 △ 約4時間後に逆転 たんぱく質を摂るとお腹の中でアミノ酸として吸収され、血液の中に取り込まれます。上のグラフは血液中のアミノ酸の量がどのように変化したかを示しています。 ホエイは摂取後にアミノ酸の量が大きく高まっています。それに対して、カゼインはホエイよりもグラフ後半までアミノ酸濃度が高まった状態が続きました。...

こんにちは、AthleteBodyです! 毎週金曜日、フィットネス関連の情報をお送りしています。ぜひお付き合いください。 今日はオンラインサロン「ボディビル道場」の一部を紹介します。テーマは胸を鍛えるトレーニングです。 胸は筋トレの中でも特に人気の部位です。それだけに力を入れて頑張る人も悩みを抱える人も多くいます。 AthleteBodyの現役ボディビルダー大林は、ベンチプレスで胸が大きく発達したと言います。 △ 挙上重量は95kgから150kg以上に 全身の筋肉がはっきりと増えていますが、胸に関してはベンチプレスのフォーム改善に取り組んだことがカギでした。 では、どのようなフォームが良いのか? ベンチプレスのフォームにはいろんなポイントがありますが、特に重要なのが「胸を張ること」です。 胸骨という胸の骨を天井に向けるような姿勢を取ることで、大胸筋の中部・下部を動員しやすくなります。このあたりは大胸筋の中でも筋量が大きいので、そこに刺激が入って肥大することで胸の厚みが出やすくなります。...

こんにちは、AthleteBodyです! 毎週金曜日、フィットネス関連の情報をお送りしています。ぜひお付き合いください。 今日のテーマは体脂肪率です。減量するときには気になりますよね。しかし、結論から話すと体脂肪率を正確に測定するのは不可能で、気にしない方が良いということになります。 世の中にはいろんな体脂肪率の測定機器があります。一般家庭では体重計に体脂肪率を測る機能が追加された製品があります。 これは「生体インピーダンス方式」という身体に電気を流すメカニズムを使っています。筋肉は体脂肪より水分が多く抵抗が大きくなるので、電流に対する抵抗を測定すると体脂肪率を推定できるという仕組みです。 しかし、これはあくまでも推定値だというのがポイントです。推定値がどの程度正確なのかボディビルダーを対象に調べた研究では以下のようなズレが報告されています。 △ 体脂肪率の推定値は上下に15%近くズレる グラフは体脂肪率の推定値のズレ幅を示していて、以下の測定方式が比較されています。 ① BMI(身長に対する体重)② 皮脂厚③ 生体インピーダンス方式④ DEXA...

こんにちは、AthleteBodyです! 毎週金曜日、フィットネス関連の情報をお送りしています。ぜひお付き合いください。 今日のテーマはスクワットの重量と効き方です。 スクワットはトレーニングの王様と呼ばれますが、その大きな理由にいろんな筋肉を同時に鍛えられるという特徴があります。 △ スクワットはヒザと股関節が働く その中でも特に大きな負荷がかかるのがヒザと股関節です。言い換えると、スクワットで特に強く刺激されるのは、大臀筋のような股関節を伸ばす筋肉と、大腿四頭筋だということです。 今回の研究は、スクワットでは大腿四頭筋と股関節伸筋群の負荷に違いがあるのかが調べられました。 実験では、しっかりトレーニング経験のある参加者に1RMの90%〜102%の重量でスクワットを行ってもらいました。そして、しゃがみ込んで立ち上がるまでの動作の中で、どの程度強い力を出しているかが測定されました。 つまり、全力の90%から102%まで重量を増やすと筋肉の働き方に変化があるかを調べたということです。 そして、結果は以下のようになりました。 △ 股関節まわりの筋力発揮がUP...

こんにちは、AthleteBodyです! 毎週金曜日、フィットネス関連の情報をお送りしています。ぜひお付き合いください。 今日のテーマはトレーニングの重量設定と筋肥大効果です。 筋肥大を目的にトレーニングを行う場合、トレーニング量が特に重要です。ざっくり言うと、トレーニング量が増えると筋肉への刺激が強くなって、筋肥大効果も高くなるということです。 AthleteBodyでは自分に合ったトレーニング量を探すには、セット数で増やしたり減らしたりするのをオススメしています。このあたりは肉体改造のピラミッドで詳しく解説しています。まだの方はぜひ第二章を読んでみてください。 △ トレーニング量と効果の関係はP41 今日紹介する研究では、重量設定によって筋肥大効果がどう変わるかが調べられました。 1セットあたり10レップ程度挙げられる中重量と、30レップ程度挙げられる低重量の比較です。 この研究は前半と後半に分けられ、重量設定を入れ替えました。つまり、研究前半に10レップを行って後半に30レップに移行した人と、研究前半に30レップから始めて後半に10レップに移行した人がいたという設定です。...

こんにちは、AthleteBodyです! 毎週金曜日、フィットネス関連の情報をお送りしています。ぜひお付き合いください。 今日はカーフレイズのフォーム比較です。カーフレイズを「立つタイプ」と「座るタイプ」に分けて効果に違いがあるかを考えます。 ふくらはぎには腓腹筋とヒラメ筋という筋肉があります。腓腹筋はヒザの上、ヒラメ筋はヒザの下につながっていて、この構造から腓腹筋はヒザの角度によって伸ばされたり縮んだりするという特徴があります。 △ 腓腹筋はヒザの動きに関わる 最近の研究で、筋肉が伸ばされた状態で負荷をかけると筋肥大効果が高まるケースがいくつか確認されています。 ふくらはぎの場合は、ヒザを伸ばすと腓腹筋が伸びた状態を作ることができます。そして、2023年の研究でこれが筋肥大効果に影響を与えるかが調べられました。 △ 立つタイプは腓腹筋が伸びる 両方のスタイルを12週間続けて筋肉の大きさを測定したところ、立つタイプで腓腹筋の筋肥大が明確に大きくなりました。 また、ヒラメ筋の筋肥大効果には目立った違いが見られなかったのもおもしろいところです。...

こんにちは、AthleteBodyです! 毎週金曜日、フィットネス関連の情報をお送りしています。今日のトピックは、毎日たくさん歩くと長生きできるというものです。 このメルマガは主に筋トレに関わる情報を扱っていますが、今日は歩く量です。 歩数と死亡リスクの関係を調べる研究が行われていて、2021年に過去のデータをまとめた論文が発表されました。そして、歩く量が増えるほど死亡リスクが下がるという分析結果が示されました。 △ 実線が死亡リスク 今回のデータでは、最も歩く量が少ない場合が1日2700歩です。そこから1日16000歩くらいまで、1000歩増えるごとに12%ほど死亡リスクが下がります。そして、2700歩を16000歩と比べると死亡リスクが約200%も高いということになります。 今日は研究データの性質的に、死亡リスクが何%という表現を使います。200%と言ってもピンと来ないと感じた方は、「数字が大きいほど健康に悪い」と考えてもらうといいと思います。...

こんにちは、AthleteBodyです! 毎週金曜日、フィットネス関連の情報をお送りしています。ぜひお付き合いください。 今日のテーマはレッグエクステンションのフォーム比較です。レッグエクステンションはマシンの構造によって2種類に分類できます。 一般的なのは画像左の「座るタイプ」です。マシンに座って、上半身がほぼ直立した姿勢でヒザを動かします。ただ、一部には画像右の「寝るタイプ」もあり、上半身を少し寝かせた状態でヒザを動かします。 2024年の研究では、この2種類のマシンを比べて、効果に違いがあるかが調べられました。 10週間のトレーニングのあと大腿四頭筋の厚みを調べたところ、寝るタイプの方が大腿直筋の筋肥大効果が大きいという結果になりました。 △ 筋肉の厚みの増え幅 この2種類のマシンでポイントになるのが、股関節の角度です。 一般的な「座るタイプ」では、上半身を直立させるため股関節が約90°ほど曲がった姿勢になります。 それに対して「寝るタイプ」では、股関節が伸びて約40°ほどの角度になりました。...