筋トレ科学:力こぶは鍛え分けできる?


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今日は力こぶを作るトレーニング種目を比較します。

力こぶを作るのは上腕二頭筋と上腕筋で、どちらもカール系の種目で鍛えることができます。ダンベル、バーベル、マシン系とさまざまな種目がありますが、効果に違いはあるのでしょうか。

今回紹介する研究では、プリーチャーカールとインクラインカールが比較されました。

プリーチャーカールではヒジが固定されます。ストリクトなフォームを保ちやすかったり、補助者に入ってもらってフォーストレップを行いやすかったりする特徴があります。

インクラインカールはヒジを身体の後ろに動かします。この姿勢では上腕二頭筋が伸ばされるので、刺激が高まると言われます。

以前のメルマガでは、筋肉が伸ばされた状態で負荷をかけると筋肥大効果が高くなったという研究を紹介してきました。

この理屈どおりなら、インクラインカールに期待が高まります。

肝心の結果は以下のようになりました。

この研究のおもしろいところは複数箇所で筋肉を測定していたことです。

プリーチャーカールではヒジ寄りの部分、インクラインカールでは肩寄りの部分で筋肉の成長が大きくなりました。

ボディビル選手のように細かく鍛え分けたい人にとっては、おもしろい結果かもしれません。

ただ、全体としては大きな違いがないようなので、ご自身が楽しいと思える方を選んでも良いでしょう。

来週のボディビル道場セミナーでは、腕のトレーニングをテーマに取り上げます。

インクラインカールでは筋肉が伸ばされるのに、プリーチャーカールと筋肥大効果が変わらないのはなぜなのか、デカい腕を作るにはどうすれば良いのかを掘り下げて考えます。

ボディビル道場はメンバー限定のオンラインサロンですが、来週新規メンバーさまの加入を受け付けます。期間限定の募集なので、腕トレを深く考えたいという人はこの機会にご加入ください。

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では、次回のメルマガをお楽しみに!

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