筋トレ科学:中級者も週4セットで筋肥大!AthleteBody


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前回はトレーニング量と効果の関係について、過去の研究データをまとめた論文を紹介しました。

一般論として、トレーニング量が増えると効果も大きくなります。ただ、トレーニング量が増えると疲労や所要時間が大きくなるというデメリットもあります。

前回のメールで特にポイントだったのが、過去の研究データをまとめて分析すると、1週間に各部位4セットくらいから筋肥大効果を期待できるということでした。

特に筋トレを始めて間もない人の場合、小さな刺激でも筋肥大が起こりやすいと言えます。言い換えると、筋トレ経験を積んで筋量が増えてくると、そこからさらに筋肉を付けるには刺激を強める必要があるはずだと考えられます。

しかし、中級者や上級者の場合、どの程度のセット数が良いのかは明確な答えがありません。今回はこれを考える材料を紹介します。

2024年の研究で、5年近いトレーニング経験のある人が被験者として参加しました。

プログラムは9種目を1セットずつ行って全身を鍛える内容で、同じトレーニングが週2回行われました。1日9セットだけなのでかなり低ボリュームです。

大腿四頭筋、上腕二頭筋、上腕三頭筋の厚みの変化が測定されました。結果は以下のグラフのようになりました。

筋肉の部位によって違いがありますが、筋肉の厚みが2~10%ほど増加して、筋肥大が起きたことが確認されました。

この実験では1種目あたり1セットだけ行われましたが、同じ筋肉を使う種目が複数ありました。これを考慮すると、1週間あたりのトレーニング量は各部位4セット程度になります。

このメールの冒頭で触れた研究結果は他の論文の報告です。しかし、どちらの研究でも1週間あたり4セットで筋肥大効果が確認されており、今回は5年近い経験を積んだトレーニーにも当てはまるという結果がおもしろいポイントです。

トレーニング量を減らせるとメリットがあります。全力でトレーニングに打ち込んでいると疲労がたまります。そういうときに、一時的にでもトレーニング量を減らすと肉体的にも精神的にも回復を促せます。

お仕事などで忙しい合間をぬってジムに通っている人にとっては、トレーニング時間の短縮になります。

疲労回復でも時間短縮でも、トレーニング量を減らすと長く続けやすくなるはずです。長い目で見て理想の身体を作るためには、最大限のトレーニング量をこなすことよりもトレーニングをやめずに続けることの方が重要です。

トレーニングにはもちろん精一杯がんばる期間があって良いですし、そこから得られるものもたくさんあるのですが、いつもボロボロになるまで追い込まなければいけないわけではありません。

苦しさを感じたときには、セット数が少なくても効果があるんだと思い返してもらえると良いかもしれません。

プログラムづくりに関して全体をまとめて学びたいという方は、「肉体改造のピラミッド / トレーニング編」をぜひ読んでみてください。

ご自身に合ったトレーニング内容に迷いがあるという方は、AthleteBodyでパーソナルコーチングをお受けしています。

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